みんな誰かのストーカー! さんかくを見て
作品紹介
今回見た映画はこちら!
2010年に公開された邦画「さんかく」です。
監督は2014年に農業高校生の日常を描いた人気漫画「銀の匙」の
実写化を手掛けた、吉田惠輔監督
主演を映画版「クローズZERO」シリーズや、ドラマ「ROOKIES」に出演した
高岡蒼佑さんが演じています。
小さいころ王様のブランチであった映画コーナーで見た時から何となく気になっていたけどタイトルが思い出せずに5年以上たってしまった…!!
最近映画を漁りだしたことによりやっと見つけだせました笑
あらすじ(※ネタバレ)
東京の釣具店で働く百瀬はマルチ商法に引っかかっちゃうような少し危ういところがある彼女、佳代と同棲しています。
そんな二人のもとに夏休みの間、佳代の妹の桃が泊まりにやってきます。
百瀬は下着をつけずに露出の多い格好で家の中をうろつくなど桃の自由奔放な
行動に翻弄され15歳の彼女に心惹かれてしまいます。
一方桃も上京した憧れの先輩にあっさりフラれてしまい、そんな先輩にどこか面影のある百瀬が気になってしまいます。
佳代は、百瀬が前より自分に対する愛情が無くなったと百瀬に怒りますが、その裏で2人は惹かれあい、果てにはキスをしてしまいます。
夏休みが終わった後も百瀬は桃のことが忘れられず佳代に内緒で毎日のように電話を送りますが、そんな中ついに佳代が怒り、百瀬の気持ちを試すために嘘の別れ話を持ち出します。
しかし逆に佳代の態度に怒り、桃のことが好きになっていた百瀬は嫌がる佳代を振り切り別れると言ってマンションを出ていってしまいます。
バイト先の後輩の家に泊まり込む百瀬ですが、別れることに納得できない佳代が家まで
やってきます。別の部屋にやむなく引っ越します。が、
その後も佳代はバイト先に現れたり、弁当を渡してきたり、なんと留守中の百瀬の家に上がり込みシャンプーを詰め替えたり掃除をしたり…佳代のストーカーともいえる行為や、毎日留守電をかけているのに繋がらない桃の電話に精神が疲れ果てていた百瀬、そこに追い打ちをかけるように深夜家の窓ガラスが割られます。警察は佳代にこれ以上
ストーキング行為を繰り返すと逮捕もあり得ると警告しますが。
佳代は百瀬に最後のお別れをしたいと電話をかけてきます。
電話に出た百瀬は話の内容に、佳代が自宅の浴槽で自殺をしようとしていることに気づき、急いで家の外に飛び出しますが、そこには電話をしながら家の前で待ち伏せをしている佳代がいました。いよいよ百瀬は本気で怒るのですが、よくよく見てみると佳代の手首からは大量の血液が…この一件により反省した佳代は百瀬の前から姿を消します。
百瀬はいまだに留守電を返してくれない桃に会いに行くために車を走らせて田舎の実家へと向かいます。桃と再会しますが、一緒にいた彼氏にこれ以上桃に付きまとうな、と言われ、本人にも、もう電話を掛けてこないでとフラれてしまいます。
2人がいなくなった後その場で放心している百瀬、そんな時実家に帰ってきていた
佳代とばったり鉢合わせしてしまい、そこでやっと自分が犯した過ちに気づきうなだれます。佳代はてっきり百瀬は自分に会いに来たものだと思い、自分をバカだという
百瀬を許し、2人の間にヨリを戻す流れがやってきます。
しかし、先ほどの桃の彼氏が再度現れ、桃に二度と近づくなと言い放ってしまったことにより佳代はすべてを察してしまい。百瀬もその場から逃げてしまいます。
その後佳代はすべての原因となった桃とつかみ合いの喧嘩をし、2人の間には険悪な
空気が流れます、その次の日、学校に行こうとする桃に佳代は黙ってゴミ出しを手伝うように袋を差し出してきます。ゴミ出し場に向かう2人、家の外に出るとなんと百瀬が待っていました。顔を見合わせる3人、最後に佳代がゆっくり百瀬に微笑むのでした。
感想
一見男女の三角関係を描いたマイルドな映画に思えますが、
中身は全然辛口で、ただの恋愛映画じゃないところがとっても楽しめました。
役者さん全員の演技が素晴らしくって、イタくてクズな百瀬の言動や、佳代のヒステリックががったしゃべり方、桃のどこかエッチな表情やハスキーな声のトーン、この人たちじゃなかったら多分映画の評価もあまりよくなかったんじゃ無いかなって思います。
この映画、前半まったく空気だった佳代が一番存在感を放っていて百瀬の車に体当たりして止めるシーンとかめちゃくちゃシュールなお笑いで、本人たちはいたって真面目にやっているのですが、第三者から見るとここまで面白いんだなぁって思いました。ほんとにおもしろい。というか今話題のリアルヤンデレで男の人刺し殺しちゃった人ほどじゃないですけど実際こういう人いそうだなっていうリアリティ…
百瀬も基本クズですけど優しい好きになれる面もあって、嫌いになり切れない部分もあるから佳代がここまで泥沼に成長したのかなって(多分友達が少ないことも関係してると思いますけど。)桃は中学生だから仕方ないって言いたいところですけど、キスしたことを隠した状態で佳代に百瀬の悪口言うのとかちょっとずるいなって思います。いや、やっぱり百瀬のほうが10割増しで最低ですけどね。
最後のシーンの後を考えてしまうのですが。普通に考えたら妹に夢中になって自分を捨てた男とまた付き合いたいなんて思いませんが、佳代のあの性格上もしかしたらヨリを
戻すこと十分にあり得るんじゃないかなって思いました。最後の笑みが百瀬を許したものなのか、すべて踏ん切りがついて吹っ切れたものなのか、またはその他の感情なのか、まったく読むことができないところがいいですね!
ついでに私は2番目の解釈です笑
最後によくあるやつでまとめますが
結論!浮気はよくない!